新潟県の道の駅・神林に立ち寄った折、ふと目に留まった一枚のポスターがありました。
そこには「新潟県の名水」という言葉とともに、美しい滝の写真が載っていました。
その景色に心を惹かれ、「桃川のおたきさま」を訪ねてみることにしました。
目的地は国道290号線の道中にあり、アクセスがしやすいです。
駐車場に着くと、すぐ近くに木で組まれた鳥居が、静かに立っていました。
その向こうに、目指してきた滝の姿がありました。
鳥居から視線を奥へと向けると、岩壁に挟まれた狭間から、ポスターに載っていた美しい滝が流れ落ちていました。
その姿はどこかやわらかく、見ているだけで心がほどけていくようです。
同時に、言葉にしがたい神秘さも感じられました。
古くから、稲作にとって欠かすことのできない水。
その水が、こうして勢いよく落ちる様子に、人々が神の存在を感じ、やがて多伎神社として整えられたとのことです。
畏敬と親しみを込めて、この場所は「おたきさま」と呼ばれるようになったそうです。
滝の近くまで歩みを進めてみると、小さな祠がありました。
コンクリートで造られたその祠が、現在の多伎神社とのことです。
かつては立派な社殿が建っていたという話も残されているそうです。
小さな祠ではありますが、その場に立つと、空気がきゅっと引き締まるような感覚がありました。
改めて滝へと目を向けると、水は驚くほど澄んでいました。
遠くからでは分かりにくかったその透明さが、間近に見ることでようやく実感できます。
「新潟県の名水」と呼ばれる理由が、よく分かる場所でした。
今もなお、「おたきさま」はこの地の稲作を静かに支えているのでしょうね。