私がいつも行く美容院は、名古屋市瑞穂区の妙音通にあります。
この妙音通は、平安時代の琵琶の名手として有名な藤原師長の法名「妙音院」
に由来しており、1945年(昭和20年)に瑞穂町の一部から成立しました。
今回は、そんな美容院の帰りからのお寺「龍泉寺」をご紹介します。
それでは、「龍泉寺」をご案内しましょう。
龍泉寺は、地下鉄「妙音通」駅から徒歩約3分に位置する曹洞宗の寺院です。
創建は、行基とも伝えられ、本尊薬師如来は聖徳太子作とされます。
平安時代に弘法大師の巡錫があり、密教道場として薬師寺に、瀧泉庵、瀧雲庵、妙喜庵、福伝庵、蔵伝庵の五つが開かれてました。
龍泉寺の山門の脇には、「亀井水」があります。
これは、源頼朝の産湯を汲んだと言われる井戸。
平安時代に源頼朝の乳母である亀井重清の母が住んでいた諸説があり、源頼朝もここで産まれたとか…。
この場所は、亀井重清屋敷と言われており、館城のようなものがあったらしいです。
井戸のそばの石碑には「源頼朝公産湯の井と伝ふ」と刻まれています。
でも、確か源頼朝は名古屋市熱田区で産まれたのでは…?
亀井重清の母が、源頼朝を産んだとも伝えられてる説もあり、謎は深まるばかりです。
そして、亀井水は今でもコンコンと湧いているのです!
月日は流れて本寺と塔頭は滅び、その中の瀧泉寺のみが残り、室町時代に亀井山竜泉寺となり、室町時代の末に妙仙和尚の時、熱田の曹洞宗捕陀山円通寺の末寺となった龍泉寺。
熱田大宮司・藤原季範(ふじわらのすえのり)の娘・由良御前の邸宅は、熱田神宮の西、誓願寺の地と言われ、もしかしたら、ここから水が運ばれたかもしれません。
藤原師長は琵琶の達人であり、流刑後に出家し、龍泉寺で得度を受戒して利覚の名を持ち、熱田神宮での御前で演奏する技量を持っていました。
側近の横江深光の娘に帰京の際に琵琶を渡しましたが、嘆かれてひと悶着あり自害したとか…。
龍泉寺の裏手にある民家には、この娘の塚があり、祀られています。
山門の写真を撮ったら縦に光線が入り、神様が佇んでいるそれだけ神聖なる場所なのでしょうか?
第二次世界大戦後、しばらくの間名の通り、亀が水面を覆うほどに無数に生息していたそうで、それはそれは霊的なパワーを感じるわけです。
きっと、地域の人々にも慕われていて、街を龍泉寺の神の慧眼でお守りして下さっているはずです。
これからもこうした、名古屋市の地域に密着した小さな神社・寺院などもご紹介しますので、お楽しみに♪
龍泉寺

住所
〒467-0835
愛知県名古屋市瑞穂区井戸田町4丁目90
電話
052-841-1322
交通アクセス
名古屋市営地下鉄 名城線「妙音通」駅より北に約250m
名鉄名古屋本線「堀田」駅より東へ約1.1km